「な、なんでここいんだよ!?」 「いいから乗れっ!」 和弥は自転車に跨がって、自分の後ろを指差した。 時間も時間だから、私は促されるまま和弥の自転車の後ろに乗った。 「拓海くんには悪ぃけど、凜送ってくから」 「ごめんな拓海!とりあえず走れ!」 そう言って和弥は自転車を漕ぎ出した。 走ってる拓海にはすげぇ申し訳なかったけど… この際仕方ねーし。 「もっとしっかり掴まれよ!」 「はいはい」 ほんと……なんで家の前にいたんだ? 私達が学校の敷地に入ったとき、1限目が始まるチャイムが鳴った。