「村上君っ!」 「ごめん、待たせて」 「大丈夫だよっ!」 「そ、じゃあ行こっか」 斎藤麻衣、俺の彼女。 俺と同じ中二。 色白で、肩まで伸びた黒髪は今日もサラサラと風になびく。 どこからどう見ても可愛い麻衣――― そんな麻衣が違う中学に通ってるってだけで、柄にもなく不安になる。 俺の名前は村上拓海。 普通の中二だ。