私が問い掛けると、和弥はすごく複雑そうな表情を見せた。
「………」
「………」
「凜」
「ん…」
いつもの様に、私の頭に和弥の手が優しく触れた。
さっきの困った表情はなく、私の目に映るのは、とても優しい表情の和弥。
改めて見ると、本当に整った顔してる―――
…なんて、こんな時に不謹慎なこと考えてしまった自分が情けない。
「俺が…聞いていいの?」
静まり返った部屋で、立ったまま見つめ合う私達。
私は和弥の真っ直ぐな瞳から目を逸らすことなく、
こく
小さく頷いた。
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