冬の日の犬のお話

でもね、父さんが言ったの。


『違いますよ、首輪をとりにきたんじゃないですよ。ゆきは帰ってきたんですよ。自分のうちに…』


母さんね、

父さんて、いいこと言うなぁって思ったよ。

だってね、母さんたちがゆきを見たのは4時頃だもの。
高橋のおばさんが声を聞いたのは9時。
あんなに勢いよく走っていたんだもの、うちまでそんなに何時間もかからないわ。

きっとね、ゆきは居眠りしてたおばさんを起こしたのよ。
寝ちゃダメだよ、カゼひいちゃうよって…