心を失ったカノジョ

新……私、まだ新に言ってほしいこと言ってもらってない。




言ってよ…お願い。




「帰るか………?」

「うん………」




やっぱりいってくれないんだ。




「心……もう学校とか行きたくないだろ?」

「うん……行きたくない」




だって……もう無理するのはやめるって決めたから。




「でも明日香の両親に直接お礼をいってからね」

「わかった……」




ごめんなさいとありがとうを伝えていこう。




私の存在で偏見に見られたのは私の所為。




「……心、キスしていいか?」

「…………うん」




そっと重なった唇、閉じた口が開かれ舌が侵入した。




「ふっ…ぁ」

「わり……抑えきれなかった」

「………うん」




そう…新の関係もまだ微妙だ。




……告白とか無理。だって新は私のこと好きじゃない。