新は考え込んで…それでも見つからないの?




「うーん心が笑った方が明るく世界が見えるでしょって言ったよな」

「……うん」




その前に新が言った言葉だよ…
覚えてないの?




脳裏にも…?




この胸に刻み込んでるほどのコトバ…今じゃあのコトバは幻聴にすぎないの?




「私…嬉しかったよあのコトバ」

「俺なんか言ったか?」





心を失う前の数日前…新は言ったよ…。




……あのコトバ言ってくれないならこの世界に戻らない。




「必ず…思い出したら言うよ」

「絶対だから」




小指を立てて…新もその小指に絡めた。




子供…染みたことを。




私は…信じるよ。