心side




今日は明日香の家に泊れないから自分の家に帰らなければならない。




ドアを開けたって…。




ただいまをいってくれる人がいない…。




私の親は出て行った…。




なぜこうなったのか…それは。




「苛められてるの…」




そう言っても無関心な親に。




慰めてもくれない親に嫌気がさして…。




「……別居しませんか?家族崩壊してみませんか?」




なんて冷めた言葉を口にしたら何も言わずここから出て行った。




人の温かさなんてシラナイ。




そのときはただ、「何言ってるの」




なんて怒ってくれるのかと思った。




親のところ見せてくれるのかと思った…。




それは甘い考えで…。




荷物整理を無言でしている親を…




何も言えることがなかった私は……。




このとき……。




自分の心臓が裂けていくのをただ呆然と眺めていた。