心を失ったカノジョ

痛々しいほっぺの傷に消毒をすると顔を歪ませた。




「痛い?ごめんな、もうすぐ終わるから」

「……」




「今回は助けられなかった…もうないと思ってたからさ」

「……………」

「今日は帰るところあるのか?」




帰るところも失くしたのもこの俺。




………この子は親も憎んでる。




あんなに酷い苛めを受けているのに先生が何も手を下さないのは親も助けないからだと思う。




「………」




無言…何を話しかけても無言。