桜ノ籠 -サクラノカゴ-


だが、
青磁はその視線を受け止める事なく、

静かに、
ガラスのカウンタ―の上に掌をのせた。

沙智がその掌に視線を落とすと、


そこには、



小さなピアスが置かれていた。





紫陽花色の、


小さな、

小さな、ピアスが揃って置かれていた。




「これを、返しにきた」


一言、
そう冷静に言葉にする青磁。



そして、
掌をカウンタ―から外そうとした、

瞬間、