♢ 日が沈み、 空が藍色から闇夜に染まった頃、 玄関の鍵が開けられる音がした。 そして、 「ただいま」 聴こえる、 優しく、愛しい声。 その声に、私は答える。 「おかえりなさい。青磁先生」 伝えると、 微笑む青磁先生が、 私の頭をくしゃくしゃ、 と、 優しく撫でてくれた。