桜ノ籠 -サクラノカゴ-


静かな部屋に刻む時計の音と、
強さを増す風の音だけが、


聴こえる。



刻む時の音が私を追い立て、

聴こえるだけの風の音が、私を震えさせる。



いつまでも、

いつまでも、


一人で待った。



震える体を抱え、

カズ兄が帰って来るのを、待った。



でも、


いくら待っても、




カズ兄は帰ってこなかった。