「ねぇ。
 猛。こんなケガさせてしまって…ゴメンね・・・
 ・・・・あたしっ!!!
 あたしのせいでっ・・・・
 …あたしは大切な人を守れない……
  役立たずで・・・・
 あたしがっ…あたしが打たれてればっ……

 猛がこんな事・・・『さや・・・。俺は莢を助けれて良かったって思う・・・。後悔な んて、1つもしてない。俺は莢の笑顔が好きなんだ・・・。だから、恩返ししてくれるんだったら“笑え”そして、「俺にありがとっ」て言え』

猛は、あたしの頭を撫でながら笑って言った・・・

「た・・・けるぅ・・・」

あたしは、猛の傍で泣いて泣いて泣いた・・・

猛はずっとあたしの頭を撫でてくれてた――――


「莢。
 生きててくれてありがとな・・・」

え・・・?
猛・・・?
今、なんて言ったの?


猛はそんなあたしを、シカトして眠った