尊敬を集めている男の出現に、自然と男二人の顔には緊張が走る。
「ラグさんが言うなら本当なんでしょうけど、そんな物騒なものを置いといていいんすかね?」
褐色肌の男がそう言えば、丸顔の男が「金に換える以外に役立ちゃしない代物でしょう」と言葉を添えた。
「まあ確かにそうなんだが、お頭の命令とあっちゃあ逆らうわけにはいかねえでしょうよ。献上した時にお頭が嬉しそうに笑ったってぇ話だから、何か思うところでもあるのかもしれねえな」
その言葉は男二人に天変地異並の驚愕を齎せた。
「お頭が笑った!?」
「皆して同じ反応をするなよ。まあ、おれもその一人だが」
綺麗に重なった声に苦笑したランガードはそう言って自身が手に持っていた樽を呷(アオ)った。
「……そういえば、ラグさん」
ん? とランガードが視線を投げると丸顔の男は言いにくそうに束の間沈黙した。
やがて男は首を傾げて頭を掻きながら口にする。
「オレみたいなモンが聞いていいのかわかんねえんですが、五日前の……あの遠征あったじゃないすか」
海賊ランクが上がるきっかけになった遠征について、男はどうしても拭いきれない疑問を抱えていた。
「どうしてお頭はあの村を攻めたんでしょうかね? 地雷が埋まっているだけの何もない村じゃないすか。オレぁ馬鹿だから、どうもお頭の考えてることが理解できねえんですよ」
ランガードの目がすっと細められる。それだけで男二人は体を硬くした。戦闘員の不興を買うことは影団の一員として何よりも恐れるところであるからだ。
「ラグさんが言うなら本当なんでしょうけど、そんな物騒なものを置いといていいんすかね?」
褐色肌の男がそう言えば、丸顔の男が「金に換える以外に役立ちゃしない代物でしょう」と言葉を添えた。
「まあ確かにそうなんだが、お頭の命令とあっちゃあ逆らうわけにはいかねえでしょうよ。献上した時にお頭が嬉しそうに笑ったってぇ話だから、何か思うところでもあるのかもしれねえな」
その言葉は男二人に天変地異並の驚愕を齎せた。
「お頭が笑った!?」
「皆して同じ反応をするなよ。まあ、おれもその一人だが」
綺麗に重なった声に苦笑したランガードはそう言って自身が手に持っていた樽を呷(アオ)った。
「……そういえば、ラグさん」
ん? とランガードが視線を投げると丸顔の男は言いにくそうに束の間沈黙した。
やがて男は首を傾げて頭を掻きながら口にする。
「オレみたいなモンが聞いていいのかわかんねえんですが、五日前の……あの遠征あったじゃないすか」
海賊ランクが上がるきっかけになった遠征について、男はどうしても拭いきれない疑問を抱えていた。
「どうしてお頭はあの村を攻めたんでしょうかね? 地雷が埋まっているだけの何もない村じゃないすか。オレぁ馬鹿だから、どうもお頭の考えてることが理解できねえんですよ」
ランガードの目がすっと細められる。それだけで男二人は体を硬くした。戦闘員の不興を買うことは影団の一員として何よりも恐れるところであるからだ。

