「……すまない……!」
詫びの言葉を一言述べて、彼はランガードと同じように上半身を折った。
「あの者達と生きることを許してくれるだろうか……!」
いちいち真面目な彼にエナはくすくすと笑う。
「まあとにかく、間に合ってくれて良かった」
手で屋根を作り、影団の船を見るエナのその言葉にシャードの肩がぴくりと動く。
上げた顔は怪訝そのもの。
「間に合っ……? そなた、もしや……」
「うん。きっと来ると思ってた。で、あんたがあっち選ぶことも、なんとなく、ね。ま、船が出航した時にはちょっと焦ったけど」
シャードの片腕的存在だと見て取れたランガードの最後の表情。あれは別れを受け入れたものではなかった。執着と葛藤。それは渇望にも似ていて。最終的に選ぶ道は別離では無いだろうと感じたのだ。
そしてそうである以上、シャードはきっと彼らの元へ帰っていくと思っていた。
「でもそれは裏切りじゃない。贖罪を放棄したってことにもなんない。いつだってシャードの道はシャードのもの」
シャードが何故、エナ達と行動を共にしようとしたのか、その理由をエナはなんとなく理解していた。生来、生真面目な彼ならばそう考えるだろうと思った程度の理解であるが。
「自分に出来ること探して、ゼルへの償いから始めようって思ったんだろうけど、償いは隷属じゃない。あんたの罪を本当に赦すのはゼルじゃない。シャードがこれから幸せにした人たちが、赦すんだ」
エナはシャードの両手を掴み、握り締めた。
「シャードだって、幸せになっていいんだよ」
「エナ殿……」
シャードはそれきり言葉を失い、代わりにエナの手を握り返した。
彼の手は温かかった。そして、優しかった。
「はぁい、そこまで!」
温もりを共有するその手をずかずかと歩み寄ってきたジストが勢いのあるチョップで断ち切った。
「ほうら、そうと決まったらさっさと行かないと海軍が来ちゃうよ? 面倒に巻き込まれるのは御免だからな。さっさと行っちゃって」
詫びの言葉を一言述べて、彼はランガードと同じように上半身を折った。
「あの者達と生きることを許してくれるだろうか……!」
いちいち真面目な彼にエナはくすくすと笑う。
「まあとにかく、間に合ってくれて良かった」
手で屋根を作り、影団の船を見るエナのその言葉にシャードの肩がぴくりと動く。
上げた顔は怪訝そのもの。
「間に合っ……? そなた、もしや……」
「うん。きっと来ると思ってた。で、あんたがあっち選ぶことも、なんとなく、ね。ま、船が出航した時にはちょっと焦ったけど」
シャードの片腕的存在だと見て取れたランガードの最後の表情。あれは別れを受け入れたものではなかった。執着と葛藤。それは渇望にも似ていて。最終的に選ぶ道は別離では無いだろうと感じたのだ。
そしてそうである以上、シャードはきっと彼らの元へ帰っていくと思っていた。
「でもそれは裏切りじゃない。贖罪を放棄したってことにもなんない。いつだってシャードの道はシャードのもの」
シャードが何故、エナ達と行動を共にしようとしたのか、その理由をエナはなんとなく理解していた。生来、生真面目な彼ならばそう考えるだろうと思った程度の理解であるが。
「自分に出来ること探して、ゼルへの償いから始めようって思ったんだろうけど、償いは隷属じゃない。あんたの罪を本当に赦すのはゼルじゃない。シャードがこれから幸せにした人たちが、赦すんだ」
エナはシャードの両手を掴み、握り締めた。
「シャードだって、幸せになっていいんだよ」
「エナ殿……」
シャードはそれきり言葉を失い、代わりにエナの手を握り返した。
彼の手は温かかった。そして、優しかった。
「はぁい、そこまで!」
温もりを共有するその手をずかずかと歩み寄ってきたジストが勢いのあるチョップで断ち切った。
「ほうら、そうと決まったらさっさと行かないと海軍が来ちゃうよ? 面倒に巻き込まれるのは御免だからな。さっさと行っちゃって」

