Quiet Christmas.


隣にドサッと腰を下ろした彼は呟く。

「黒川も友達として喜ぶだろうな。
勿論、俺も。
お前の親もな。」

黒川とは茨のこと。

「でも、辛くなって逃げたくなったら次はハワイにでも逃げようぜ?」

南国だ。

「もし、お前がまた篠原家に生まれたのが嫌だって逃げんなら、ここに来れば良い。」

優しいことば。

傍に居る彼のことば。

「もし、お前が見合いさせられて結婚したとしても…俺はずっとお前が好きだ。」

馬鹿みたいだ。

恥ずかしげもなくそういう言葉を吐けるなんて。