ということは、父親もそれを承諾していることになる。 「高校生で見合いって本当にあんだな。」 楽天的な性格からか、強がりか、彼はそう口にする。 …別に期待していたわけじゃないけど。 慰めでも少しは心配する言葉を吐いてくれれば、なんて。 本来なら見合いが来たことなんて言わない。 この通り、誰に対してもドライな亜利哀が「見合い相手に悪いから断れない」というわけがない。 そんな事をした日には、空から雪か槍か、血の雨でも降るのかもしれない。