そんな風に成りたくないなんて、純粋なガキはよく言うけど。 そのうち、嫌でも分かる。 学力で勝ち取る地位や金が、権力が生きていくうえでどれほど大事かを。 そこまで考えて、止めた。 馬鹿みたい。 クリスマスの夜に、パーティーを抜け出して、海に一人。 おまけにネガティブなことばかり考えてる。 その場に座りこみ、空を仰いだ。 寒い。 冬のオリオンがすぐに分かった。 それから少しあっちにアルデバラン。 プロキオンも見える。 それから…シリウスに繋げると…。 「うわっ。」