「分かってるよ 僕のためにしてくれたんだろう? 本当は今日が、 僕の命日だったんじゃないの?」 「本当に、あなたって勘がいいのね…… そうよ。 私のせいで神様が怒って、それで…」 「僕を殺すって?」 杏はこくこく頷いて 白い手で顔を覆う 「誰よりも優が大切だよ…… 何人のどんな命もあなたにかなわない あなたを守るためなら 誰だって殺すの 私は、悪い天使だ……」