ある日



朝礼の後に言われた


「今日は山梨まで営業だから」


そんなところまで


範囲を広げているのかと


私は驚き そして


1日一緒にいなければならない


苦痛を感じた


山梨まで車だった


あいかわらず


左手は私の足だ



目的地についたと言い


車をおりると


そこは一軒家だった


「ここですか?」と聞いた


すると


「黙ってうなずくんだぞ」


と営業部長が言った



そこは営業部長の実家だった



「婚約者をつれてきた」と


親に説明している


完全に頭が


おかしくなっているんだと



これでハッキリとしたのだ



恐怖心よりも



怒りが爆発寸前だった



私の怒り


それは 普通とは違う



その場では


「職場でお世話になっている

ものです」



と曖昧に挨拶をして



会社へ戻るように


話をして



夜中に会社に戻った



電車もなくなっていた



それを知っていたように



「うちに泊まるでしょ」と



言ってきた



私は笑顔で



「タクシーがありますから」



と言って一度



帰宅し あるものを鞄にいれ



翌朝出勤した