あの日から一週間。
変わらない日々を送っている。
あれから先輩とは話してないし、
不思議だ。
「おはよー」
夏に近づき、登校するだけでも暑くて死にそうだ。
「舞おはよぉ」優里が言った。
私は私のグループへと行った。
「みんな早いぃ。カイまで来てるしっ」
「どういう意味だよ」
「だっていつも遅いじゃん」
「そんなことねーし」
「えー昨日遅かったじゃん」
「昨日はたまたま・・・」
隣で優里と翔太がクスクス笑っていた。
「何がおかしいの?」
「だって・・・二人とも朝から超元気なんだもん」
この三人とは幼稚園からの付き合いで、
こうして中学に入った今も奇跡的に同じクラス。
つまり「幼なじみ」だ。
「舞ー昨日私傘理科室に忘れちゃってさぁ…一緒に取りに行こう」
「うんいいよー」
私と優里は理科室ひと向かった。
「傘忘れちゃうなんて本当ドジってた」
「まぁ忘れ物は誰でもあるからさ」
私たちは第二理科室へ入った。
「あった!」
ーーー加恋先輩も理科室にいた。
「あ、舞ちゃん」
「お、おはようがざいます」
「ちょっといい?」
優里が理科室の外で待ってた。
私は優里へ「さき行ってていいよ」と言った。
「なんですか?」
呼び出しじゃないが、先輩から話があると言われたのははじめてで少し緊張した。
「あのさ。メアドちょうだい」
先輩からメアドを聞かれるのははじめてで、ビックリした。
あの加恋先輩が私のメアドを?
・・・嬉しくってたまらなかった。
赤外線で送るのが当たり前だけど、私は先輩みたいに学校で携帯を出すのは嫌だった。
私は先輩の携帯に自分のアドレスを入力した。