優里が家に来てから、数時間。

優里は、あのあと、泣かなかった。
笑った。

「ごめん、私帰らなきゃ」
優里は、鞄を持ちながら出ていった。
「また明日ね♪」
「うっうん・・・」

私はドアを閉めた。
優里、信じてくれなかったな・・・

私は優里に全てを告げたのに。
黒猫のことも、全て・・・
なのに、優里は軽いジョークとして受け取った。

しょうがないね、・・・

そう思って、鍵をかけ、振り向いた。

その時ーーー