その頃、本物の私は職員室で先生と話してた。
日直の私は、これでアリバイがある。

「すごいですね、この携帯」
双子は嬉しそうに携帯を持った。
「ありがとっ♪」
その時。

ガッシャン!!!

双子は携帯を廊下に投げ落とした。

先輩N尾びっくりした顔。

「ちょっと!何すんのよ!!!」
先輩の怒った顔。
おかしくてたまらない。
「すみませぇん、手ぇすべちゃってぇ」
双子は携帯のもとへ歩いた。

バキッ!!!

双子は先輩の携帯を強く踏んだ。
先輩の携帯は二つに折れた。
そして双子は携帯を拾い、窓から川へと携帯を投げた。

「ちょっと・・・あんた・・・」

先輩の怒った悲しそうな顔。

双子はその場を去った。

先輩は、泣いていたのかもしれない。
先輩?泣いたら涙でメイクが全部落ちてブス顔に戻りますよ?


そう呟いて、私は先生から渡されたプリントを数えながら笑った。