「荷物はこれで良し。」


「じゃあ我々は。」



そう言って、
私達の両親は帰ってしまった。


「香澄。」


「近寄らないで!!」


「俺達夫婦だろう?」


「何言っているの?


まだ結婚していないし、
婚約者のままです!!」


「何機嫌が悪いんだ?」


「当たり前でしょう!!」


私は怒りが収まらない。