アサミは卒業後、親友から悪友になってしまった感じ。

「結婚や出会いなんてタイミングだよね~」

「わかる!私も今は恋愛とか面倒臭い」

本気になれば、面倒臭い。

あの浮かれた感情に振り回され、周りが見えなくなるんだもん。





しかし



21の夏に

友達に誘われ参加した飲み会で知り合った4つ年上の男性。

「拓也です。よろしくね」

パッと見、冴えない男だと思った。

けど、話してるうちに次第に惹かれて

彼の素朴な愛情が心地好くなって

私はいつの間にか、また恋に堕ちた。

「ゆいちゃんって、笑顔が可愛いよね」

「ゆいちゃんみたいに純粋で真っ直ぐな子、そうそういないよ」


純粋だの、真っ直ぐだの


私はそんなんじゃない。


タバコだって吸うし、見た目チャラチャラしてるし


何を持って、私が純粋だと思ってるんだろう?


「初めての恋愛で傷ついて、恋が恐くなっただなんて、純粋な証拠じゃん?」


「いや、そんな事は…」


「無駄じゃなかったんだよ、その恋。勉強したと思えばいいじゃん」


嘘の見えないその笑顔に

どんどんどんどん惹かれて行った。