一緒にパリに行くメンバーも、
日本に残ってその間店を支える
他のメンバーも。


みんな、爽介のことが大好きな、
仲間なんだから。



しっかりと視線を交わしあった
あたし達を、新条さんも満足げな
目で眺めて大きく頷くと、


「よし、じゃあみんな、12月には
全員でがんばろうな!

時間もアレだから、今日のところ
はひとまずこれで解散!」



パンツ、と景気よくひとつ手が
打たれたのを合図に、あたし達は
各自の仕事に戻るために輪を
崩した。


完全に仕事を中断してたせいか、
パティシエの3人は足早に厨房
へと戻ってく。


あたしとマッキー、南さんはその
後ろを少し遅れて追いつつ、


「12月かぁ。

ボク達にはまだもう少し先だ
けど、爽介とアリィは大変だね。

通常業務もこなしながら、また
デザインや試作しないといけない
んでしょ?」


マッキーが前を行く爽介の背中を
見ながら、あたしに問いかけて
くる。