『やっぱり結婚してなかったよ』


次の日ママに報告した。



『どれ?見せて』



そう言われると紙をママに渡した。



『これって戸籍証本じゃない?謄本じゃないと結婚してるかわからないと思うよ』



私はこんな状況になっても彼が嘘をついてるなんて信じられなかった。



そんないつかばれるようなことを言わないでいるなんて到底思えなかった。



『弁護士の知り合いに聞いといてあげるから』



結果はママの言う通だった。



戸籍謄本でなければ結婚しているかどうかわからないということだった。



(うそ・・・そんなのって・・・うそだうそだうそだうそだ)



この期に及んでまだ信じなかった。



かといって本人が本当のことも言うわけもなく、今に至った。



今更結婚してるかどうかなんてどうでもいいのは確かだ。



どうせなら結婚してると言ってくれた方がこの先彼が私に手を出せなくなるからその方が都合がいい。



私は願った。



(結婚してるって言って・・・)