「おめでとう達也っっ!!」 閉会式後、私はそう言って達也に駆け寄った。 「さんきゅ実波! 俺な、甲子園行くのが夢なんだ」 まだ小さかった私は、甲子園がなんだかわかんなかった。 「こーしえん?」 「ああ、野球が上手い人しか行けないんだ!」 達也が目をキラキラさせて言った。 このときの達也の顔…今でも覚えてる。