「落としてたよ」 そう言って顔を上げて笑ったナオキ。 今思えば、あたしはこの時からナオキに惹かれたのかもしれない。 それから仲良くなって今にいたるのだ。 _____________ __________ 「・・・リ? カオリ? 大丈夫かボーっとして」 あたしの顔をのぞくナオキの声にハッとした。 「あ! ごめんごめん」 あたしは止まっていた手を動かした。