【奏 Side】
「奏!見てみろッ!可愛い女の子が、いっぱい来てるぞ!来て正解だな」
「恥ずかしいから、はしゃぐな」
宮木は、先輩が連れてきた女の人を見ながらはしゃいでいた。
「なんだよ~。はしゃがない方がおかしいだろ?」
「はしゃぎ過ぎなんだよ」
たく。どんだけ、チャラいんだよ…。
「いいじゃねーか。じゃあ、俺は今からアドレスゲットしに行ってくるな!」
宮木は、何故か俺に敬礼をしながら向こうに行った。
気合い入れ過ぎだろ…。
「橘、ちょっといいか?話がある」
先輩が俺を呼んだ。
「なんですか?」
「……いや、この前さぁ、唄ちゃんがお前の家に行った時に聞いたんだ。お前たちの出会いを」
「……そうですか」
そっか。あいつに話したのか。
「その時、唄ちゃんに話したんだ。お前が“歌を憎んでる”って。悪いな勝手に話して」
先輩は、申し訳なさそうに謝ってきた。
「…いえ、大丈夫です」
だから、さっき会った時、気まずそうな顔をしてたのか…。

