ツインの絆


診断の結果、大輔の肩は広志の見立てと同じで、
骨折はしていないが一箇所にひびが見つかり、
しばらくは動かさないようにと言われた。


もちろん動かないように仰々しくギブスが付けられた。




「大変だ。地区予選まで後一週間しかない。
野崎、すまん、俺のせいで… 」



山田は痛々しく包帯が巻かれた大輔を見て、自分を庇うために大輔がやられた、
と思っているらしく、泣きそうな顔をしている。


自分はどうせ戦っても,二回戦に出場できれば上出来、と言う感じだが,
この野崎は地区優勝どころか県大会。

いや、全国大会でもかなりのところまで行く、と信じ込んでいる.


その責任云々で顔が蒼ざめている。




「山田、気にするな。こんな怪我すぐ治る。
ここの先生はオーバーだからこんなものを付けてくれたが、
俺は試合放棄などしないさ。」




大輔は落ち込んでいる山田を励ますような言葉を出し、わざと包帯の巻かれた腕を大きく揺すぶった。



「イテテ… 」




ギブスを巻かれたから余計に動かせば痛む。


大輔はふざけた顔をして,痛がった。




「大輔、ふざけたら駄目だ。
あと一週間で地区大会とは困ったが… 
とにかく一日も早く治す様にしなくては。
なあに、君のせいでは無いよ。君だってそんなに怪我をしたのだから。
君たちは被害者、先生には僕からうまく話しておくよ。

大輔の練習はしばらく出来ないけど,試合には絶対に出ます、って
言っておけば良いでしょ。」




そう言いながら広志は二人を見て、
医院の玄関先で呆然とした顔で立っている孝輔を見た。