「浩平、今日の放課後、コンパがあるんだよ。人数足りなくってよ、お前ちょっと来てくれねえか?」

「行かない。
面倒臭いし、興味ない」

何度同じ事を繰り返せば、分かってくれるのか。いや、もしかすると挨拶程度に言ってるだけなのか?


「浩平、ネットゲームばっかやらねえで、少しは付き合――」
「あ、悪い、電話だ」


変わらないと言えば、この人もそうだ。誤解は解けた筈なのに、何も変わらない。

「もしもし」
「遅い!!さっさと電話に出なさいよね。私も暇じゃないんだから」

瀬戸さん、暇でもないのに、一体何で僕に電話してくるんだ?


「今日の放課後、校門まで迎えに行くから、映画に付き合いなさい」

「はあ?」

「はあ?じゃないでしょ。
今日はガブリエル・アリサの、劇場版第2弾の公開日よ!!
行くのよ私と。返事は?」

「はあ…」

「返事は、はい!!」

「は、はい!!」




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