”ただ、愛されたかった…”


「ただいま」

 母親の言う通り、1時間くらいで美樹は、帰って来た。

 瑠理は、ほっとした…。

 「いただきます」

 今日の夕飯は、みそかつだ。

 美樹と一緒に食べようと思って、待っていた。

 
 3切れ、食べたくらいで、

 「私、今、ダイエット中なの。」

 美樹は、そういって、残りのみそかつを全部捨てた。



 …なんか、こわい…。

 信じられない行動だった。

 自分の中の美樹と、現実の美樹とギャップがあった…。


 
 ”今思えば、これが始まり…。

 もう始まっていたのかもしれない…。”