”ただ、愛されたかった…”


 「ただいま。」

 愛犬のチャチヤが、尻尾を振ってじゃれてくる。

 「おかえり」

 瑠理の母親しか居ない…。

 「あれっ?美樹ちゃんは?」

 「友達と、1時間位、会ってくるんだって。呑気なもんだよね。」

 瑠理の母親は、いつもの晩酌をしながら、そう言った。

 「呑気なのは、お母さんじゃん!大丈夫なの?

 本当に友達?」

 瑠理は、普通に話す母親に苛立ち、まだ帰ってきてない

 美樹が、心配だった。

 美樹と由美が、頭の中で、だぶっていた…。