彼奴、依存症。



と、心中思うものの、言葉には出さない。


こいつらのリアクションはいちいち面倒だから。




「天様は性別の壁を乗り越え、わたしとの永遠の愛を誓いましたの!」



「てめぇ…。昨日はちょっと可愛いって思ったけど、どっこも可愛くねぇな!レズ(=百合)か、てめぇは!!」



「愛に性別は関係ありませんわ」



「大有りだろ!俺と天は生涯誓った仲だ。そうすると、子作りも必要になる。さあ、どうやって性別を乗り越えるんだよ!!」



「な、何を仰いますの!?汚らわしいにも程がありますわ!」




二人の呆れるような言い争いは暫く続いた。




(ああ、うるさ)




誰とも、何とも誓った覚えはない。