耳を塞いだって聞こえてくる”それ”は、どうしようもなく嫌だった。 嫌だけど、温かくて、ドキドキして… あたしを焦燥感で包み込む。 …もう、苛々する! 「悪ぃかよ!気分だよ、気分!!」 「あっそ。まあ、俺には関係ないし。さっさと出てってくれる?」 あたしが一人で考え込んでいる間にも、話は進んで―――――というか、悪化して―――――いた。