彼は腕を組んで、なんとも満足気な表情を浮べている。 あたしはそんな叶夜に、 「ちょ、馬鹿言ってんじゃな―――――」 「俺、攻めるより、受ける方が好きなのっ」 叶夜はあたしの言葉を遮ってまでトドメを刺した。 心臓が突き抜かれるような錯覚までもを覚えた。 教室は一瞬にして静まり返る。 …ムカついた。 あたしは後ろの席から叶夜の襟をがっしりと掴む。 そして引き摺るように教室をあとにした。