あたしのことを、呼び捨てにするなんて。


表面上では怒った。


だけど、本当のほんとは…






―――――ちょっぴり嬉しかった。







”天”って名前が嫌いだったけど、なんだか少し揺らいだ。


きっと前までのあたしにはわからなかった気持ち。



彼、ううん、叶夜が教えてくれた。




馬鹿みたいだ。

現実を見なければ。




そうやって自分を我に返そうと試みてはみるものの、もうどうにもならない。


ただ時に、身を委ねる。




たまにはそれもいいかな。なんて思った、前までは考えられないような自分がいた。