「好きにする訳にはいかねぇんだよ」
「何でよ。別に昨日言ったのはあたしの好み。アンタの昨日の格好はアンタの好み。それでいいじゃない」
「…お前、昨日と言ってること滅茶苦茶だぞ?」
彼はくすりと笑った。
あたしは顔面野朗なんかに笑われた羞恥からか、自然と頬が熱くなる。
思わずあたしは顔を上げて反論する。
「うるさい!」
反論と言えど、図星なのでそれ以外の言葉が見つからなかった。
「とにかく、喧嘩しにきた訳でもねぇんだよ」
「じゃあ、何よ。てゆうか、名前は?まだ聞いてなかった。まあ、聞くほどのことでもなかったから」
あたしは少々皮肉ってやる。

