そして大きくて優しさの詰まった手が、あたしの片方のツインテールを包み込むように触れた。






ドキッ。






大きく心臓が飛び跳ねた。


あたしはビックリして思わず顔を上げてしまった。


そこには急接近した彼の鋭い瞳。





かっこいいと思ってしまったのは間違いだろうか。


彼の目線はあたしの髪。


なぜだかなんてわかる訳もない。



ただあたしは胸の前の手を、固く固くする。




「”悪魔の…翼”……ねぇ」




彼はいきなりあたしのツインテールの別名を呟いた。