あたしはガラッと教室の扉を開けた。


1-2。



知っている面は見当たったが、リアクションは取らない。

別に、どうでもいいから。



あたしは座席表を確認し、自分の席になる席を見る。


一番後ろの窓側の席。



(ラッキー!)



心中少々浮かれながらもドカッと席に腰を下ろす。


同じ中学ではなかった連中があたしに物珍しそうな視線を向ける。


だけどあたしはそれに構う事もなく、鞄を机の横のフックにかけると、机に顔を伏せた。



教室中は騒がしいが一々気にしてられない。




「入学初日から浮かねぇ顔してんのな!何?失恋でもしちゃったあー?」


「…………………………は?」




顔を上げてみると前の席に座っていた見ず知らずの男子が声をかけてきた。


しかも人を馬鹿にしたような態度で。