『うふふ。さすが導かれし者だわ』


リンネはそれだけ告げ、白い光りに包まれながら友希の前から姿を消した。


友希は壁に吊されているたくさんの絵画たちを見た。


その中の一枚の絵画が白い光りを放っていた。


それは荒廃した廃墟を背景に、一滴の涙を零す一体の壊れかけた寂しそうなロボットが描いてあった。


『待ってて。公太、光希。必ず僕が二人を連れ戻すから…。必ず…』


友希はそう言って、静かに目を閉じ、白い光りを放つ絵画にそっと手を触れた。


すると、白い光りが友希の身体全体を優しく包み込み…絵画が友希を中へと吸い込んだのだった。