『二人は“MOON”に迷い込んだ。ただ…二人は“MOON”のどこにいるかはわからない。二人が自力でこっちに帰ってくるか…あなたが連れ戻すか…』


リンネがそう言うと、友希は深く頷いた。


『僕が二人を連れ戻す…二人は僕の友達だから…だから…僕が二人を連れ戻す』


友希はそう言って、自らのこぶしを握りしめた。


『少しは成長したのかな?まだ少しだけど、何かたくましくなったわね』


リンネはそう言って、友希に向かって微笑んだ。


『そんなことないよ…まだまだ怖いし、本心は行きたくないもん。でもまた、公太と光希と勇二と僕の4人で…4人でまた学校に行きたいから』


そう告げる友希の表情は凛々しかった。