その手をやった左耳には、三日月型のイヤリングがついていた。
『イヤリング…ムーンブレード…MOON…リンネ…』
友希はそう呟きながら、ガバッと勢いよく布団を捲りあげながら、上半身を起こした。
友希は窓の外を見つめ、その見つめる窓の外の夜空で、浮かぶ黄金色の月を見つけた。
『行かなきゃ…』
友希は拳を握りしめた。
そして、友希はパジャマを脱ぎ捨て、私服に着替えた。
友希は音を立てないように階段を下り、音を立てないように静かに廊下を歩いた。
『行ってきます…』
友希は小声で呟きながら玄関のドアを開け、走ってお化け屋敷へと向かった。


