私が秘密の行動をし始めてから、早くも2週間がたった。
でも未だ水原君が私に気付いてる様子は見られなくて。
だから安心しきっていた。
きっとバレてないんだって。
だから私は今日も補習室に向かって、水原君の唇に触れる。
2週間たっても、慣れてしまうわけはなくて。
いつもキスしてしまった後は、なんとも言えない罪悪感にかられて、逃げるように補習室を後にする。
でも次の日になれば私はまた甘い蜜に誘われて、唇に熱を感じて、補習室に向かってしまう。
水原君が起きないうちに帰ろう。
私は静かに歩きだそうと、水原君に背中をむける。
でも…………
パシッ
腕に感じる自分とは違う誰かの体温に、背中に感じる人の気配に、私は固まってしまった。
一気に血の気がひく。
冷や汗は流れて。
恐る恐る振り返った。



