次の日の朝、遠目に見かけた水原君に勝手にドキドキしながら、私はなるべく水原君の視界に入らないようにした。 もともと入ってないと思うけど。 そんなこんなで放課後。 昨日のことがあったから、私は真っ先に家に帰ろうと心がけた。 でも、見てしまった。 第4補習室がある校舎に入っていく水原君を。 駄目だ。 そう思っていても、昨日味わった甘い感触は再び唇に蘇ってきて。 私は誘われるように水原君の後を追った。