次の日の休み時間、私は昨日の夜頭がいっぱいいっぱいで寝つけなかったせいで、机に俯せていた。
「いてっ」
すると途端頭に軽い痛みを感じて体を起こす。
紙くず……?
私の頭に当たって机に落ちたんであろう物体は、くしゃっと丸められた紙くず。
ゴミ投げ付けられる身覚えはないんだけどなぁ…。
なんて思いながらも、隙間から文字が見えたから紙くずを開く。
“今日放課後俺の家来い。教室迎えに行くから 千洋”
端正な字でそう書かれていた。
「っっ!?」
急いで廊下を見るけど、そこに彼の影はもうなくて。
千洋って……水原君だよね。
………って………家っ!?
私達、高校2年生だし…なんか起きたりしちゃいます???
私の頭はうふーんな妄想でいっぱいで。
教室で何考えてるんだと、頭をぶるぶる振った。



