ホテルでは先にあたしがシャワーを浴びて、ゆりかと電話した。

「もしー?てか大丈夫ー?」

『大丈夫だよーずっと彼氏と一緒だし』

下ネタで盛り上がっていると、
あっちゃんが牛乳を飲みながら、戻ってきた。

『牛乳!?銭湯かよwwてかあたしにもちょーだい』

「俺が飲むから俺から飲め」


電話越しにハモった。

「『ちょwwww」』



それから打って、またセックスした。

あっちゃんが
「僕っていう女萌える」
って言うから、僕っ子になりきってみたりした。
部屋に狸や妖精が見えた。


すぐに朝が来て
シャワーを浴びて身支度した。


化粧でクマと注射痕を隠したけど、顔は蒼白だった。

そろそろ起きているのも限界だった。


『まじ外うるさいんだけど!車まじうざい騒音まじ死ね』

と窓からキレていると、
「苛々し出すとやべーぞ」
と呟いてネタを準備していた。

また打って、荷物をまとめて部屋を出ようと清算していた。

畳まれたティッシュをあっくんが渡した。

「コカ入ってるから、切れ目に使えよ」

頷いて、それを財布に隠した。


「さーて俺は今日パチンコで稼いでくるよ」

『あたし店行くよ』


外に出ると、
人が怖くて仕方なかったけれど、
店の下まで送ってもらった。

「また夜な。」

『うん』


これがあっちゃんと会う最後になった。