確かにまだ3回目の会話だというのに、自分自身一方的で凄く強引でしかないのは解っていた。
いさむ「迷惑なんかじゃないんだ。ただ、、、。」
 勇はそこで言いよどんだ。
香織 「ただ?」
いさむ「僕は、」
いさむ「とにかく、会わないほうがいいと思うんだ。こうやってたまに会話がしたくなったときだけ、美鈴ちゃんに話相手になってもらうぐらいが、一番いいんだと思う。」
 なんだかとてもさびしい答えに私は驚愕した。
香織 「そうだよね。だけど私あって勇君のいつもの話の続きを聞かせて欲しかった。それに勇君の作るガラスを見たいって思ったの。なんだか、自分勝手でごめんね。」
いさむ「謝らないで、美鈴ちゃんは悪くないよ。僕だって美鈴ちゃんに自分の作ったガラスを見てもらえたら、どんなにうれしいか。」
 その瞬間に疑問が浮かんだ。
香織 「だったら、どうして会ったらいけないの?」
 勇は数秒の沈黙を空けた。
いさむ「きっと、魔法が解けるから。」
香織 「えっ?」
いさむ「僕の話をもう聞いてはくれなくなってしまうから。」
 何の答えにもなっていなかった。
香織 「魔法なんて、おとぎ話の世界にしか存在しない話でしょ?どうして?どうしてそんなことを言うの?」
 何かを隠しているから?勇はどんなことを隠しているの?不思議だった、それと同時に怖かった。その答えの先に、にどんな結果が待ち構えているのかが。