片翼の天使




ーーーーーー‥




うわぁ‥




連れられること5分。

ってか、ほぼ学校の真横にある、おーっきいお家。

ヨーロッパのお城みたいなそのお家。

結婚式とかできそ。


やっぱケーキ食べたぃなぁ‥



あ、教会みたいなおっきな鐘がある。


あの時も、鐘が鳴ってたっけーー‥







「魅ちゃん?」



少しフリーズしてた私。

ふわっと声をかけてくれたのは生徒会長だった。



「「大丈夫か?」」

「魅っ行こっ」



私の手を引いて中へと誘うコウくん。

2人で私の背中を押してくれる橙向先輩と橙向先輩。

ドア‥というより扉だな。扉を開けてくれる生徒会長。



みんな優しいです。



入ってびっくり!

ひろーい。


2階建てだけど、床面積が尋常じゃなくって。

入ってスグにリビング。上は天井まで吹き抜け。

左右に弓なりに曲がった階段があって、

登ったトコに部屋のドアが横一列に並んでる。

なんて贅沢な造り‥


ホテルみたいだ。

リビングは、ラウンジって感じ?

床は光沢のある灰色の絨毯が敷いてあって、高級感いっぱいだ。


誰が掃除すんだろ‥?




「お手伝いさんが来るんだよ」

「わっ、」



そう言ってくれたのは生徒会長で‥


エスパーかっ

生徒会長はエスパーなのかっ!!



「「顔に出過ぎ」」



と言いながら笑う、笑い上戸な橙向先輩たち。


いまだに手を繋いでるコウくんは、私をソファに座らせて自分も右隣にぽすっと座った。


ーー‥手‥