―苦しい。 家にいると、息が詰まる。 だから私は家から逃げるように学校に行きはじめた。 学校の門をくぐるのは、いつもチャイムが鳴ったあと。 授業に出てもただ寝るだけか、保健室に居候。 だるいときはテキトーに理由をつけて早退。 休み時間は職員室の前の公衆電話で君に電話した。 家にいるよりもずっと自由な生活。 それがどれだけ周りに迷惑をかけているかも知らずに。